2019年6月26日水曜日

がん対策




がん罹患率トップは長崎県で最下位は沖縄県、「全国がん登録」初集計

2019年1月、厚生労働省から2016年の「全国がん登録」の結果が報告されました。同年に施行された「がん登録推進法」に基づき、国主導でがん患者をデータベース化したもので、初の集計結果となります。

 性別不詳を含め、2016年に新たにがんと診断された患者は99万5132例(男性56万6575例、女性42万8499例)でした。
 臓器別の男性1位は胃がん(16.4%)で、前立腺がん(15.8%)、大腸がん(15.8%)、肺がん(14.8%)、肝臓がん(5.0%)が続きました。女性は乳がん(22.1%)、大腸がん(16.0%)、胃がん(9.8%)、肺がん(9.7%)、子宮がん(6.6%)でした。
 興味深いのは、同じ日本国内でも罹患率(がんになる割合)に地域差があることです。男女の年齢調整罹患率のトップは長崎県で、人口10万人当たり454.9人、次いで秋田県が446.3人、香川県436.7人でした。最も低い都道府県は沖縄県で356.3人、次いで愛知県の367.5人、長野県が367.6人でした。

 部位別でも地域差があります。たとえば胃がんの罹患率は、全国で人口10万人当たり48.2人に対し、新潟県74.7人、秋田県70.3人など、寒さが厳しい日本海側の地域が上位を占めました。一方、肝臓がんは全国の14.7人に対し、佐賀県が21.6人、愛媛県20.7人、福岡県20.6人など、近畿以西から四国・九州地方に多い傾向が認められています。
 胃がんリスクである塩分過多の食生活や、肝炎ウイルス感染者が多い地域など、以前から指摘されてきた危険因子の影響が如実に表れました。今後は各地の実情に沿った対策が求められるでしょう。

 国立がん研究センター・予防研究グループによる「日本人のためのがん予防法」では、
(1)禁煙(受動喫煙を含む)
(2)節度ある飲酒
(3)食塩は最小限に、野菜や果物を食べ、熱い飲食物を避ける
(4)1日60分以上の身体活動
(5)適正な体格指数(BMI)の維持
(6)肝炎ウイルス、胃がん予防につながるピロリ菌感染の有無を知り、適切に処置する
の6点を推奨しています。
※がん予防法パンフ ⇒ https://epi.ncc.go.jp/files/02_can_prev/150303E4BA88E998B2E38391E383B3E38395s.pdf

 個人的ながん対策も怠りなく。
(出典:https://diamond.jp/)

■"霊芝" がん対策の可能性

「霊芝はがんに対してすべて有効に働く」などと断定することはできません。しかし、霊芝に関する様々な研究では、がん対策に有効と思われる成果も多く、活用次第では思わぬ効用もあります。以下のような研究や可能性は知っておいて損はないところだと思います。

霊芝の有効成分など

●霊芝の特徴である苦味は、特異成分であるガノデリン酸(トリテルペノイド類)によるものです。ガノデリン酸は、がん細胞の増殖阻害活性が見いだされている成分です。

●200種以上の霊芝多糖類(β-D-グルカンなど)には、抗腫瘍をはじめ、双方向の免疫調節、抗酸化、肝組織の修復など、数多くの作用・効用が実証されています。

●キノコにはその生育中に特定元素を吸収し集積する特性があることが知られていますが、霊芝は特にGe(ゲルマニウム)の吸収と濃縮が著しいことが指摘されており、高単位のGeを含みます。霊芝に含まれるGeによって、体の中でインターフェロン*を誘起させる機能を高め、制がん効果を表すといわれています。また、Geには鎮痛作用も認められています。霊芝を長期間服用することにより、インターフェロンの産出能が高く維持され、がん細胞の自然退縮を促す可能性があります。
*インターフェロンとは:もともと人間の身体には"自然治癒力"が備わっているが、その能力に直接的に
も間接的にも働く物質がインターフェロンである。このインターフェロンには、免疫能を高める働きの他に、
強力な抗ウイルス作用や、がん細胞に対する抑制作用のあることも知られている。

レクチンという糖たんぱく質が、がん細胞のアポトーシス(細胞死)誘導活性を促すことがわかっています。植物や動物由来のレクチンに比べて、菌類(キノコ類)の研究は浅く、成果も少ないのですが、霊芝からはいくつかのレクチンが分離精製され、それらの特性が明らかになっています。

がん対策に有効な霊芝の作用

▶微小循環の血流改善
 体内環境を改善し、転移・浸潤の可能性を減らす。
▶免疫の調整作用
 生体機能恒常性の維持に影響を与え、腫瘍マーカー改善に導く。
▶酸素供給量の促進
 低酸素下では嫌気性であるがん細胞は細胞死しにくく、治療にも大きな障害になっている。霊芝は、酸素の供給量を増やす物質2,3-DPGの産生を促進してがん細胞の増殖を抑え細胞死を促す。
▶血栓の抑制
 がんによるストレスは血栓による副作用が起こる。しかし、血栓の溶解は異常出血の原因にもなる。霊芝は次々と形成される血栓の抑制に働く。
▶貧血対策
 がんは、治療の過程で造血系に影響が出る。そのため貧血になりやすく、細胞を低酸素状態にする。霊芝は造血前駆物質の活性を促す。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

2019年6月19日水曜日

食中毒と腸内環境

食中毒は減っていない!

梅雨時から夏にかけては、気温・湿度が共に上昇し、細菌が繁殖しやすくなります。それだけに一年で最も食中毒に気を付けなければならない時期です。食中毒は、腹痛、下痢、嘔吐などの不快な症状が重なり、時には生命が奪われることもあるだけに、油断はできません。 近年、冷凍・冷蔵技術が進歩したため、食中毒は減っているように思われています。ところが厚生労働省の統計調査では50年以上にわたり、毎年25,000~40,000人もの食中毒患者が発生しているのです。
 食中毒にはきのこやふぐの毒によるものなどもありますが、原因の大半は、細菌性のものです。こうした細菌をいかに繁殖させないようにするかが重要です。
 また同じものを食べても、食中毒を起こす人と起こさない人がいます。その違いは免疫力の差です。それだけに日頃から免疫力を低下させない生活を心がけることも、予防の大切なポイントです。
 食中毒は飲食店での発生が多く、家庭での発生率は20%程度。しかし保健所などに報告されていない、家庭での軽い食中毒の発生数は、実際には非常に多いと考えられています。冷凍庫付き冷蔵庫が普及した結果、食品保存が容易になり、それが油断につながります。
食中毒の原因となる細菌には、次のようなものがあります。

 最近は輸入食品が増え、また海外旅行での感染も少なくありません。日本ではあまり見られない細菌もあるので、知らない食品を生で食べるのはやめましょう。
(出典:https://www.healthcare.omron.co.jp/) 

■腸内環境を整えて、食中毒を遠ざける!

細菌が付着した食物を食べても、食中毒になる人とならない人がいるのは、免疫機能の違いによるものです。人は、悪影響を及ぼす菌などを撃退する免疫力を備えており、乳幼児やお年寄りなど免疫力が弱い人やお腹の調子が悪い人は、中毒を起こしやすくなります。日頃から免疫力を強くすることも大事な予防法の一つです。

腸内環境が免疫力を左右する

免疫力のカギを握るのが腸です。腸には、体内の免疫細胞の約6割が集中しているといわれています。健康的な腸内環境は、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が活発に機能しており、悪玉菌などがあまり活動していない状態です。善玉菌は乳酸や酢酸などを生み出し、腸内を酸性にします。これが悪玉菌の増殖を抑えて腸の運動を活発にし、食中毒菌や病原菌による感染を予防するほか、発がん性物質を抑制する腸内環境をつくります。腸内の善玉菌を増やすのに効果的なのが野菜です。特に「食物繊維」の豊富なさつまいも・切り干し大根・かぼちゃ・ごぼう・たけのこ・ブロッコリー・モロヘイヤなどはオススメ。「オリゴ糖」も善玉菌を増やす力があり、大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品に多く含まれているので、積極的に食事に取り入れていきましょう。

控えるべき、腸内環境を乱す食品

戦後の食生活の変化を一言で表現すれば、「三白食品の氾濫と肉(牛乳)の過食」にあると言えます。三白食品とは、白米(精白パン)、白砂糖、添加物のこと。白米(精白パン)と白砂糖は、ビタミン・ミネラル・酵素・食物繊維の大半を削り取られているため、腸内から排泄されにくく、消化酵素の活性鈍化、腸粘膜の機能失調を招き、その結果、腸内で異常発酵を起こして腸内腐敗を助長してしまいます。また、添加物はその大半が不自然な化学合成品なので、腸内フローラを乱すもとです。また、マーガリンやショートニングに使われているトランス脂肪酸も、細胞内の生化学構造を狂わせ、腸内環境に多大な悪影響を与えます。
 悪玉菌が大変好む肉や牛乳は、悪玉菌を繁殖させ、腸内を腐敗させます。当然、便は強烈な悪臭を発します。この悪臭成分には、硫化水素、アンモニア、インドール、ニトロソアミン等があり、肝臓を傷めたり、発ガン物質となったりします。これらの毒素が血液を汚し、生活習慣病の元凶となっているのです。
ほかに、腸内フローラを乱す要因として、冷え便秘暴飲暴食薬の乱用睡眠不足、それに忘れてはならないストレス等があります。

 腸内細菌は、ビタミン・ホルモン・タンパク質・酵素を合成し、消化吸収に加え、免疫機能にも大きく関わります。腸内環境を乱す要因をできるだけ少なくして、免疫機能を高めることは、食中毒の予防になり、ひいては健康寿命を延ばすことにつながるのです。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年6月12日水曜日

PM2.5

大気汚染による死亡数、喫煙を上回る

世界疾病負担研究2015による推定値の2倍に

独マックス・プランク化学研究所の研究者らは、大気汚染による死亡を新たなモデルで検討。その結果、世界の大気汚染による死亡数は年間880万人(推定値の約2倍)と推定され、、喫煙による死亡数を上回ったとEuropean Heart Journal(20190312オンライン版)に発表しました。

欧州では79万人、40~80%がCVDで死亡

研究者らは世界保健機関(WHO)の人口密度、地理的情報、年齢、各種疾患の危険因子、死因などに関するデータと、16カ国41件のコホート研究に基づく新たなモデルを組み合わせ、大気汚染による死亡について検討しました。
 その結果、大気汚染による年間の直接および間接的死亡(超過死亡)数は欧州全域で79万人、欧州連合(EU)の28カ国では65万9,000人と算出。世界では880万人と算出され、世界疾病負担研究(GBD) 2015の推定値(450万人)の約2倍に及んでいます。

 また、世界の大気汚染による年間超過死亡率が人口10万人当たり120人であったのに対し、欧州ではこれを上回る133人となり、大気汚染は欧州人の平均余命を約2.2年短縮すると推定されました。

 欧州の大気汚染による超過死亡の原因は、虚血性心疾患(40%)が最も多く、脳卒中(8%)と合わせて少なくとも48%の死因が心血管疾患(CVD)でした。さらに、死因の32%を占めるその他の非感染性疾患も心血管疾患に関連すると見なされるとし、これらも合わせるとCVDが大気汚染による死因の40~80%を占めると推定されました。

 研究責任者で独ヨハネス・グーテンベルク大学マインツのThomas Munzel氏は「WHOは2015年の喫煙による超過死亡数を720万人と推定している。つまり、今回の結果は大気汚染による超過死亡が喫煙による超過死亡より多いことを示している。喫煙は回避できるが、大気汚染は個人の努力では回避できない」と指摘。「大気汚染による呼吸器疾患とCVDの主な原因は、微小粒子状物質(PM2.5)である。現在、EUにおけるPM2.5の年間平均濃度限度値は25μg/m3なので、これをWHOガイドラインの10μg/m3に引き下げるべきだ」と強調しています。

 また、今回の研究者の一人は「欧州では、大気汚染物質の大半が化石燃料の燃焼により発生している。再生可能エネルギーへの切り替えにより、欧州の大気汚染による死亡率が最大55%低減できる」と述べています。
(出典:https://medical-tribune.co.jp/) 

■PM2.5と循環器疾患の発生・増悪

日本国内では大気汚染物質のうち、二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化窒素、光化学オキシダント、浮遊粒子状物質、微小粒子状物質について大気環境基準が定められています。70年代に環境基準が設定され、ガス状汚染物質や浮遊粒子状物質の濃度は大きく減少しました。一方、粒径が2.5μm以下のPM2.5は、粗大粒子よりも肺の奥深くに沈着することからその健康影響が懸念され、09年9月に環境基準が設定されました。そして、PM2.5の健康影響に関する国内外の疫学的知見がまとめられました。欧米を中心に循環器疾患に対する影響の知見は多いのですが、日本国内での疫学知見はほとんどなく、最近ようやく認識されはじめている状況になってきています。

 動物実験や毒性学的研究により、呼吸により肺に吸入されたPMから循環器疾患の発症や既存の循環器疾患の増悪に至るまでには以下の3経路が考えられています。
  ① 肺組織での酸化ストレスと炎症を介する経路 
  ② 肺の知覚神経終末や受容体を介する経路 
  ③ PMやその成分が直接血管内へ移行する経路

 PMへの曝露により,肺胞洗浄液や血液中の炎症性サイトカインが増加することが報告されています。肺局所で放出された炎症誘発物質(サイトカインなど)や生理活性物質が全身循環に広がり、血管系や凝固系へ影響を及ぼす可能性があります。これまでの多くの動物実験より、PM曝露による肺の炎症の程度が、全身のサイトカインレベルや血管の機能不全と相関することも観察されています。このような炎症を介して、動脈硬化の進展やプラークの脆弱化をきたし、最終的には循環器疾患の発症に関わると考えられています。
 一方ラットへのPM曝露により心拍変動の減少がみられ、ヒトへの曝露実験でも同様の変化が観察されました。これはPM曝露による急性の反応であり、自律神経のアンバランスを介して不整脈を起こしやすくし、血管収縮や内皮機能不全をきたすと考えられています。

吸い込まれたPM2.5の行方

気管、気管支に達したPM2.5

気道の表面(上皮)の粘液に溶けやすい成分は、 細胞から血液中に吸収されます。不溶性粒子は、食道に飲み込まれるか、痰としてはき出されます。

肺胞に達したPM2.5

不溶性粒子の一部は肺胞マクロファージに"食べられ"、その後、マクロファージが気管支末端まで移動します。また、不溶性粒子の一部は、そのまま肺組織に沈着します。そして、溶けやすい成分は、血液中に吸収されて全身を巡ることになります。


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愛・感謝 村雨カレン

2019年6月5日水曜日

胃の機能障害

“機能性ディスペプシア”という病気

機能性ディスペプシア(FD:Functional Dyspepsia)とは、胃の痛みや胃もたれなどの様々な症状が慢性的に続いているにもかかわらず、内視鏡検査などを行っても、胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃がんなどのような異常がみられない病気です。生命にかかわる病気ではありませんが、つらい症状により、患者の生活の質を大きく低下させてしまいます。

主な症状は「つらい食後のもたれ感」「食事開始後すぐに食べ物で胃が一杯になるように感じ、それ以上食べたくない(早期飽満感)」「みぞおちの痛み(心窩部痛)」「みぞおちの焼ける感じ(心窩部灼熱感)」の4つです。
 日本人の4人に1人はFDを持っているという調査結果もあり、決して珍しいものではなく、誰もが罹患する可能性のある病気です。

 FDという病気の概念は、近年になって新しく確立したもので、それまでは、FDの患者の多くは「慢性胃炎」や「神経性胃炎」と診断されていました。本来「胃炎」とは、胃の粘膜に炎症が起きている状態を表す言葉です。ところが、胃炎があっても症状があるとは限らず、逆に症状があっても胃炎が認められないことも多々あります。そこで、症状があってもそれを説明できる異常が様々な検査でも認められない場合、胃に炎症があるなしにかかわらず「機能性ディスペプシア」(FD)と呼ばれるようになりました。

注)機能性疾患:内視鏡検査などで症状の原因となる異常がみつからないにもかかわらず、臓器や器官などのはたらきが悪くなる病気。ディスペプシア:もともと消化不良を意味するが、「機能性ディスペプシア」におけるディスペプシアとは、胃や十二指腸における痛みやもたれなどの様々な症状を示す。

 FDは、よく起こる症状によって大きく以下の2つのタイプに分けられます。ただし、両方の症状が重なって起こったり、日によって症状が変わったりすることもあり、どちらのタイプであるかはっきり分けられない場合も多くあります。

■食後愁訴症候群(PDS)
 食後のもたれ感や早期飽満感が週に数回以上起こるタイプです。
■心窩部痛症候群(EPS)

 みぞおちの痛み(心窩部痛)やみぞおちの焼ける感じ(心窩部灼熱感)が起こりやすいタイプ。これらの症状は、PDSと異なり食後だけでなく空腹時に起こることもあります。
(出典:https://www.astellas.com/) 

■胃の機能障害について

正常な状態の胃は、口から入った食べ物が食道を通って胃に入ってくると、胃の上部を広げて、胃の中に食べ物を蓄えようとします(貯留機能)。さらに胃は、波打つように動くぜん動運動によって食べ物と胃液を混ぜ合わせ(攪拌機能)、食べ物を消化して粥状にし、粥状になった食べ物を十二指腸へ送り出すはたらき(排出機能)を行っています。このように、胃には貯留、攪拌、排出という3つの運動機能があります。機能性ディスペプシアの症状は、これらの運動機能に障害が生じて引き起こされると考えられています。

機能性ディスペプシア(FD)の原因と症状

貯留機能の障害 胃の上部が広がらず、食道から入ってきた食べ物を胃の中に留められなくなる状態。早期飽満感痛みなど。

排出機能の障害 胃の中にある食べ物を十二指腸へうまく排出できず、胃の中に長く留まってしまう状態。⇒胃もたれなど。胃から十二指腸への排出が速くなる。痛みなど。

貯留機能と排出機能の関係 胃の貯留機能と排出機能は密接に関係している。本来、胃の中の食べ物は十分な時間をかけて十二指腸へ送られるが、胃の貯留機能が障害されると、急に十二指腸へ食べ物と胃酸が運び込まれてしまう。すると、十二指腸は胃の排出機能を抑えるように働きかけ、食べ物が胃から排出されなくなる。胃もたれなど。

胃の知覚過敏「知覚過敏」とは胃が刺激に対して痛みを感じやすくなっている状態。少量の食べ物刺激で胃の内圧が上昇。早期飽満感胃酸に対し過剰な痛みや灼熱感など。

胃酸分泌 十二指腸に胃酸が流れ込むことによって胃の運動機能が低下。胃もたれなど。また、知覚過敏の状態では胃酸分泌が正常でも痛み灼熱感などを感じることも。

心理的・社会的要因 生活上のストレスなど、心理的・社会的要因。⇒FDの症状。

ピロリ菌 ピロリ菌は胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃がんなどに関わる、胃粘膜に生息する細菌(このピロリ菌とFDの関係は明らかにされていません)。

 FDの診断や治療は、主治医が患者の症状をきちんと把握することから始まります。またFDは、症状や症状の出ている場所が変化することがよくある病気です。そのような時には治療法を変える場合もありますので、症状に変化があれば、その都度、遠慮せずに主治医に相談し、根気よく治療に取り組むことが重要です。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

2019年5月29日水曜日

熱中症

脱水・熱中症にご注意を!

夏本番を前に、今年は早くも真夏日を記録したところが多いようです。これから6月になるとさらに、じっとりした湿気とともに気温も上昇していきます。体が暑さに十分順応できていないこの時期から夏に向けて、特に注意したいのが「熱中症」です。
 熱中症は、気温や湿度の高い環境(暑熱環境)下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなってしまったために現れるさまざまな症状の総称です。消防庁が発表した平成30年夏期(5~9月)の熱中症による救急搬送人数は実に95,137人にのぼり、うち160人が命を落としています
 梅雨明け前後をピークとして、時間や場所を選ばず、赤ちゃんから高齢者まで誰にでも起こりうる熱中症。どんな病気かを知って対策し、この夏を元気に過ごしましょう。

 気温が高くなると、私たちの体は汗をかくことによって体内の熱を逃し、体温を一定に保とうとします。ところが、汗を大量にかきすぎると、今度は体内の水分や塩分が不足して脱水状態となり、めまいや立ちくらみなどの、熱中症の初期症状が現れ始めます。
 熱中症の重症化を防ぐには、「もしかして熱中症かも…?」と疑ったときの早めの対応が大切。周りの人に熱中症が疑われる症状があった場合、まずは次のことを確認しましょう。

(1)意識があるか? (2)水分を飲めるか?

意識がしっかりあり、水分の摂取もできるようなら、応急手当で回復が見込めます。意識がぼんやりしていたり、動けず、水分を摂れない状況であれば、迷わず救急車を要請し、救急車を待つ間、応急手当を行います。

【熱中症の応急手当】
●日差しを避けて涼しい場所に運び、衣類を緩めて安静にさせる  
●エアコンをつけたり、うちわや扇風機などで体に風を送り、冷やす 
●太い血管の通っている首やわきの下、太ももの付け根を冷やす 
●水分(できれば経口補水液スポーツドリンク)を少しずつ何度も飲ませる

 自分自身に熱中症が疑われる症状があった場合にも、涼しい場所へ移動し、体の冷却、水分補給を行いましょう。
 熱中症の始まりは体の水分不足、つまり脱水です。暑さで水分が失われやすい夏季には特に意識して、こまめな水分補給を心がけ、脱水・熱中症を予防しましょう。
 また、脱水は血管に負担のかかる状態です。体内の水分が不足すると、血液の濃縮度も増し、血栓がつくられやすい状態になります。特に高血圧などで動脈硬化が進行している人では、脳卒中や心筋梗塞を起こす要因になる可能性があります。こうしたことからも、日頃から水分を上手に摂取する習慣をもち、脱水を防ぐことが大切です。
(出典:http://www.kyoukaikenpo.or.jp/) 

■熱中症が起こるメカニズム

ヒトの体の中では、いつも熱が作られています(産熱)。この熱を身体の外に逃がすこと(放熱)で、体温は36~37℃に保たれています。
 しかし、運動など身体を活発に動かすと、筋肉でたくさんの熱が作られ、体温は上がります。また、運動などをしなくても、熱いところにいたり日差しや照り返しを受けたりして体温が上がることがあります。体温が上がると、身体の表面(皮膚の下)に流れる血液の量が増えて体内の熱を身体の外に逃がしやすくなります。血液が身体全体に行き渡るため一時的に血液が足りなくなり、血圧が下がることがあります。
 その時、脳に十分な血液が送られず酸欠状態になり、めまいや立ちくらみを起こしたり、意識を失ったりすることがあります。これが「熱失神」です。
 著しく体温が上昇する時には、汗をかくことでも体内の熱を外に逃がします。汗をかいて体内の水分を失ったとき、十分に水分を摂らないと、脱水状態になります。
 脱水状態が続くと、全身倦怠感、悪心・嘔吐、頭痛などの症状がみられるようになります。これを「熱疲労」と言います。
 汗は血液から作られます。汗が蒸発することで、効率よく体の中の熱を外に逃がし、体温を下げることができます。汗の中には、電解質(イオン)が含まれており、汗をかくと水分だけでなく電解質も失われます。
 汗で最も失いやすい電解質は、血液中に最も多いナトリウム、つまり塩分です。そのため、汗をかいた時に水だけを飲んで塩分を補充しないと体の中の塩分が不足してしまいます。塩分は筋肉の収縮を調節する役割があるため、塩分が足りないと手足がつるなど、筋肉のけいれんを引き起こすことがあります。これが「熱けいれん」です。
 さらに体温が上がり、体温調節の働きが追いつかなくなると、脳に影響が及び、倒れたり、意識障害をきたしたりします。これが「熱射病」で、身体にとっては非常に危険な状態です。

水分の上手なとり方
●平常時の水分摂取に最適なのは、常温に近い温度の水 
●1日のめやす摂取量は1.5L程度
●ゆっくり少量(150~200mL)ずつ、7~8回にわけてこまめに飲む 
●特に体から水分が失われやすい次のタイミングでの補給を忘れずに! ①起床時 ②運動の前後 ③入浴の前後 ④就寝前 
(※病気療養中で水分摂取制限のある方は、主治医の指示に従うこと)

 脱水や熱中症は屋外だけでなく屋内にいても起こります。室温が28℃を超えないようエアコンや扇風機を上手に使ったり、日頃から栄養バランスのよい食事や十分な休息をとり、暑さに負けない体づくりをしていくことも、脱水や熱中症の予防になります。できることから実践して、元気な夏を迎えましょう!


いつもありがとうございます。
愛・感謝 村雨カレン

2019年5月23日木曜日

脳卒中週間

夏の病気? 今月25日から脳卒中週間

全国で毎年25万人以上が発症していると推測される脳卒中。日本人の死亡原因の第3位で、要介護や寝たきりの原因としては第1位の疾患です。日本脳卒中協会では、一般市民の脳卒中に関する知識を高め、予防や早期受診につなげようと、毎年5月25~31日「脳卒中週間」とし、啓発活動を行っています。脳卒中といえば冬の病気というイメージが強いです。わざわざ夏に向かうこの時期を脳卒中週間に決めたのはなぜでしょうか。

脳梗塞は気温上昇時にも急増

その答えを日本脳卒中協会の公式サイトから引用すると、「脳卒中の大部分を占める脳梗塞の発症が年間では春に少なく6~8月から増加する」ため。脳卒中は夏から気を付けなければならないという警告の意味で、この時期を脳卒中週間に決めたと説明しています。
 同協会が「脳梗塞は6~8月から増加する」とする根拠は、旧厚生省研究班の研究ですが、ここでは別の研究を紹介します。2002~08年に全国の労災病院に入院した全脳卒中患者4万6,000人を対象にしたもので、脳卒中の月間発症数の変動を病型別に検討しています。
 それによると、脳出血は夏に少なく、冬に多発、くも膜下出血も夏に少なく、秋から冬に多発しており、「脳卒中は冬の病気」というイメージ通りの実態でした。
 一方、脳梗塞のうち、ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞については、12~1月に1つのピークがあるものの、4~7月の気温上昇時にも急増していました。

脳卒中週間中には各地で市民公開講座

日本脳卒中協会では、脳卒中予防の要諦を5・7・5調で口ずさみやすい「脳卒中予防十か条」としてまとめています。そこでは特に重要な脳卒中の危険因子として、高血圧、糖尿病、不整脈(心房細動)、喫煙、過度の飲酒、高コレステロール血症などが挙げられています。また、脳卒中週間中には、各地で市民公開講座が開催されます。これらの情報は同協会の公式サイトで見ることができます(⇒ http://www.jsa-web.org/)。
「脳卒中は冬と夏の病気」というイメージを持ち、まさにこれからの時期、知識を高め、予防に努めてはいかがでしょうか。
(出典:https://kenko100.jp/) 

■脳卒中と康復医学的対処法

大まかにいうと、脳卒中は①血管が詰まりブドウ糖や酸素の供給が滞って脳細胞が死んでしまう「脳梗塞」と、②血管が破れて起こる「頭蓋内出血」に分けられます。
 さらに、脳梗塞は、ごく細い動脈が詰まる「ラクナ梗塞」、大きな動脈が詰まる「アテローム血栓性梗塞」、心臓の中にできた血の塊(血栓)がはがれて脳の動脈に流れ込んで起こる「心原性脳塞栓症」に分けられます。
 頭蓋内出血の方は、脳の中の細い動脈が破れる「脳出血」と、脳の表面を走る大きな動脈にできたこぶが破れる「くも膜下出血」に分類されています。

脳卒中の主な症状と徴候

血管が詰まる脳梗塞と、破れる脳出血は、全く違う状態なのに現れる症状にあまり大きな違いはありません。なぜなら、両方とも脳の細胞が損傷されるからです。
 現れる症状は病変がどの部位に起きたかによって異なります。大脳がやられると、体の半身の運動麻痺(片麻痺)や感覚障害、ろれつが回らない、言葉が出ないなどの言語障害が主な症状です。脳幹や小脳に障害が起こると、物が二つに見える(複視)、手足がうまく動かない(体幹・四肢失調)など様々ですが、ひどいときは意識がなくなります(意識障害)。

康復医学における対処法

脳卒中は脳血管障害の総称ですが、脳の微小循環は、中枢神経組織の毛細血管内皮細胞自体が有する特殊な生理的機能が積極的なメカニズムで関与し、脳の環境を常に維持しています。脳出血・脳梗塞などの主な原因は、高血圧、糖尿病、加齢、動脈硬化などの血管・脳血流の障害です。脳内の微小循環は、脳内の血流はもちろん、脳神経細胞へ酸素・栄養素を供給する特殊な生理的機能を担っているため、内皮細胞が繊細にできています。脳血管障害の対策としては、血流の改善、血管内皮細胞の保護・修復などが有効です。

●「HM-3000(特系霊芝)」による対処
 霊芝により、脳血流の改善と血管の保護血栓形成に対する抑制効果が期待できます。また、脳血栓患者に対する後遺症予防にも期待できます。その他、脳内酸素の供給量促進、抗酸化作用に対する影響も大きいものがあります。
●「ラフマ」による対処
 交感神経の興奮がストレスホルモンを上昇させ、脳内ホルモンのノルアドレナリン・アドレナリンの分泌を促進、細動脈の収縮により脳内の血流・血圧に影響を与えます。ラフマは、ノルアドレナリン・アドレナリンの分泌抑制に影響する「セロトニン」を活性化し、分泌を促します。
●「コエンザイムQ10(Co-Q10)」による対処
 脳細胞は酸化ストレスに敏感です。Co-Q10の抗酸化作用は、酸化ストレスを生む脂質過酸化物の生成抑制に期待できます。体内にCo-Q10が存在する間は、過酸化脂質の生成はほぼ完全に抑えられるといわれています。


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2019年5月16日木曜日

フードファディズム

沖縄野菜は心疾患・脳卒中を予防するか

「おじいとおばあの健康長寿の源!」「身体に優しい沖縄伝統野菜」などのキャッチで売られるご当地食材の沖縄野菜。ゴーヤに代表される沖縄野菜「チンゲン菜、からし菜、ゴーヤ、フダンソウ、ヘチマ、ヨモギ、パパイヤ」はビタミンやミネラル、葉酸など栄養価が高いことで知られています。このため、心筋梗塞や脳卒中を予防にすると言われてきたのですが、実は明白なエビデンスは見当たらないとの研究が発表されました。

 国立がん研究センターなどが約1万6千人の日本人男女を対象に行った多目的コホート(JPHC)研究解析によると、「沖縄野菜を多く摂取しても心筋梗塞と脳卒中の予防効果は期待できない可能性がある」といいます。この研究成果は、「Journal of Epidemiology」1月12日オンライン版に発表されています。

 沖縄野菜の摂取量と心筋梗塞や脳卒中の発症との関連を検討した大規模な追跡調査はほとんどありません。研究グループは、JPHC研究に参加した40歳以上の男女約1万6,000人を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて研究を重ねました。

 研究では、ベースライン時とした1995年に沖縄県中部、1998年に沖縄県宮古の2地域に在住し、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患とがんの既往がない45~74歳の男女1万6,498人を2012年まで追跡しました。

 ベースライン時の138項目の食物摂取頻度調査票への回答から、参加者の7種類の沖縄野菜(チンゲン菜、からし菜、ゴーヤ、フダンソウ、ヘチマ、ヨモギ、パパイヤ)の摂取量を評価し、参加者を沖縄野菜の摂取量で3群に分けた上で、心筋梗塞と脳卒中の発症率を比較検討しました。その結果、約13年の追跡期間中に839人が脳卒中を発症し、197人が心筋梗塞などの虚血性心疾患を発症しています。

 年齢や性、飲酒や喫煙などの生活習慣などで調整した解析でも、沖縄野菜の摂取量と心筋梗塞および脳卒中の発症率との間に有意な関連はみられない事実が判明。沖縄野菜の種類別に解析しても有意な関連はなかったのです。

 以上の結果から、研究グループは「沖縄野菜の摂取量は、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクと関連しない」と結論づけています。

 一方で「今回の研究は摂取量が最も少なかった群でも比較的多く摂取しており、このことが原因でグループ間の差が見えにくくなった可能性がある」と指摘。また、沖縄野菜の摂取量の評価も妥当性が十分ではなかったことも原因として考えられるとしています。
(出典:http://healthpress.jp/)

■フード ファディズム

特定の食べ物が健康・病気に及ぼす影響をエビデンスに関係なく過大に評価し、声高に主張するような態度は「フードファデイズム」(Food Faddism)と呼ばれます。このフードファデイズムに基づいたTV番組や書籍は後を絶ちません。寒天、納豆、バナナなど、メディアで体に良いと紹介される度に、スーパーではその食品が品切れ状態となりますが、これさえ食べれば健康に良いというマジックフードなど無いに等しいのです。

繰り返されてきた「痩せる食べ物」騒動

2008年9月には「朝、バナナを食べると痩せる」とのことでバナナが、また07年1月には「よくかき混ぜた納豆を朝飯・夕飯それぞれ1パックずつ食べると痩せる」で納豆が、そして05年夏には「寒天を食べると痩せる」で寒天が、それぞれ大評判となり、全国各地で品切れ騒動が起きました。

過大評価と信奉の3つのパターン

「フードファディズム」には、およそ以下の3つのタイプがあります。

(1)寒天やバナナのように、実際にはあり得ない健康効果を期待して食品が大流行、すなわち爆発的に売れること。紅茶キノコやココアもこれに当たる。
(2)量を無視して「○○に良い」「××に悪い」と主張する。マスメディア情報や、健康食品業界からの情報の多くが該当。
(3)食品に対する期待や不安の扇動。食生活の全体像を見ず、ある食品を体に悪いと決めつけたり、別な食品を体に良いと推奨・万能薬視したりする。「自然・天然」「植物性」は良い、「人工」「動物性」は悪いとする傾向も。

 国立がん研究センターは、男女約7万9600人を約15年追跡し「食事バランスガイド」*遵守と死亡との関連を調べた結果、この食事バランスガイドの遵守度が高い人ほど死亡リスクが低下しており、特に脳血管疾患の死亡リスクとの関連が明らかでした。循環器疾患のリスク低下では、食事バランスガイドの副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理)および果物の遵守得点が高い人で顕著に認められました。一方、脳血管疾患死亡のリスク低下は主菜(肉、魚、卵、大豆料理)の食事バランスガイド遵守得点が高い人で顕著でした。
 この研究結果は当然で退屈なものですが、基本中の基本と言えます。フードファデイズムとは決別して、食事バランスを重視することが最強の健康法と言えるのかもしれません。
*食事バランスガイド:2005年に厚生労働省・農林水産省が策定した食事の摂取目安。


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